いのなかとらさん

もう1年ちょっとで三十路の人がふとあの頃を思い出して復活したブログ



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2007年05月13日(Sun)      ■昔のねたりめいく■

【大人リズム(new version)】


※この記事は、その昔書いた記事を、かなり大幅に大胆に加筆修正したものです。
■■■

今、何をしていようが、何を思っていようが、
何もしていなくても、何も考えていなくても、

動物、植物、社会、人間、全てのものが成長していきます。
日々、確実に年を重ねて、老いて行きます。

生の中で、いくつかのターニングポイントに差し掛かって、
そのつど、もう一歩大きくなっていくわけです。







その一、ごはんがすすむ君の場合。








その日もすすむ君はほっかほかの白飯を左手に、愛用のお箸を右手に、
おかずの到着を今か今かと待っていた。

キッチンで母親が、現在作っているであろうと思われる料理、
柔らかな風に乗って流れてくるその臭いに、
すすむ君は生唾を飲んだ、2回も!

「こ、この臭いはもしや、僕の大好きなハンバーグ!!」
彼の嗅覚といえば、天下の名犬「ポチ彦」に勝るとも勝らないほどのそれだから、
彼はこれから5分後くらいには目の前に運ばれてくるであろうその料理を頭に描いて、
半ば狂乱したご様子で、母親に向けてはっぱをかけた。
「ハンバーグ!!ハンバーグはやく!!」


その声を聞いた母親は、
一瞬、何が起こったのかわからなかった。
まるでスイッチを切った冷蔵庫のように、
素早く冷静さが熱とともに失われていったのを感じた。
「す、すすむ君!?あなた・・・いたの?!」


「あなたいたの?」って、え?・・・いやいやいますよと。
30分くらい前から、お茶碗片手に待ってましたよと。
すすむ君は、母親の信じられない発言にいっしゅん戸惑った、
「この人は僕のことをなんだと思ってるんだろう?」

だがそう思うのもつかの間、
次いで出てきた母親の言葉に少なからずも爆発しそうな心持ちになった。
母親に対してではなく、そう、自分に。

「あなた今日、センター試験じゃなかったの?」

―愕然とした。
そうだ、今日はセンター試験の日だった。
え、っと思って時計を見る、
「もう・・・1時か。・・・・え?!1時!?い、1時ぃ!!?」

その瞬間目の前が真っ暗になった。
すすむ君は「あばばばば~」とわけのわからないことを呟きだした。
「あばばばば~、すっかり忘れてた~、あばばばば~、終わった~」
センター試験の1日目の半分が既に、もう終わっていた。
そしてそれはまた、すすむ君にとっての、人生の終わりをも意味していた。

しかれども、お母さんはすすむ君を奮い立たせる。
「今からでも間に合うわよ、あなた一生懸命勉強したじゃない!!
それを本番にぶつけることもしないで、今を終わらしちゃいけないわよ!!
まだ他の教科は受けられるんでしょ?早く行きなさい!!
今すぐ!!ファラウェイ!!ゲッタウェイ!!」

すすむ君はそう言われて、すぐに走り出した。
頭の中は真っ白だ。けどただ走り出した。
すぐさま部屋に戻って、
お気に入りのクマのプーさんの刺繍が入ったジャージに着替えて、
前日まで用意していたカバンを抱えて、
すすむ君は音速で走り出した。

それはまるで、はたから見ると、
かまいたちのように肉眼では捉えられないほどの速さで、
その様子を見ていたアイツは後にこう語る。
「わ~お、びっくりだったぜ」
そんなアイツは今じゃ、二児のパパである。

すすむ君は靴もちゃんと履ききらないままに、玄関を飛び出した。
午前の教科、国語はもう、その途方もないうっかりのせいで取れないけど、
「午後の理科科目はまだ間に合う。
そうだ、自分の頑張りを無駄にしてはいけない。少しでも、頑張らないと。」

自分の過ちを悔やんだ。
どうして、昨日まで一生懸命、マドンナ先生の古文で勉強したのに、
今日になって僕はそれをすっかり忘れて、
のんきに、目覚ましテレビ→答えてちょーだい→11時半のFNNニュース→笑っていいともという一連の流れに落ちていっていたんだろう。

自分の過ちを猛烈に悔やんだ。

どうして、日本中の受験生がセンター試験に向き合っているこの時間帯に、
僕は左手にほっかほかのご飯、右手にお箸を持って、
母親が作ってさえいなかったハンバーグを待ち焦がれていたのだろう。
そのせいで全てが、
終わってしまった。この一年の頑張りも、意味のないものとして。

まだ間に合うっていっても、
実際はもう、間に合わないんだよな・・・。

昼の街を駆け抜ける。額の汗は止まらずにただ流れ続ける。
そうこうしているうちに気付けば電車に乗っていた。
時計を見る、長針と短針は揃って2の数字を指していた。
「2時10分・・・・はぁ・・・。」
あとちょっとで、会場に着くんだけど、
あとちょっとで、試験時間が終わる・・・。
あとちょっと早く気付いていたら、あとちょっとだけ、僕は・・・。

そうして、無理を悟った時、
すっかり体から離れていた自分の理性が戻ってきたような気がした。
安心したから落ち着いたんじゃない。
「あきらめ」の灯が灯った、だからその瞬間に落ち着きを取り戻したのだ。

2時という真昼間、客なんて誰も乗っていない電車の車両の一角に座りながら、
ふと右手を見ると、右手にお茶碗、左手にはお箸が握られていて。
「そうか・・・・。
あまりに焦りすぎて、家に置いてくるの忘れてずっと握っていたんだな・・・。」

ちょっと遅いお昼ご飯を、電車の中で食べた。

手の平の上にあるお茶碗に、さっきまでの熱は残っていない。
さっきまでほっかほかだったけど、今はもう、かっすかすになっている。
だけど、おなかも減ったから、それを食べた。
パサパサしていて、妙な噛み応えがある。ちょっくら固い、ご飯。

心なしか塩の味がした。
いや、心はある。気のせいじゃない、確かに塩の味がする。

ご飯はおかずがないと食べれなかった、すすむ君。
今、彼は、おかずを食べずして、ご飯を食べている。
「ちょっと、・・・しょっぱいな、へへ、
ご飯ってこのままでもおいしいんだなぁ」

箸は止まらなかった。
パッサパサのカッスカスのご飯だったけど、
今まで食べた何よりもおいしかった。

ふと、対面にある窓ガラスに映る、自分の顔が目に入った。
それを見て、自分が涙を流してるのに気付いた。
家を出てからずっと、僕は泣いていたんだろう、そう思った。

「そうか・・・だから・・・」

彼の涙は、頬を伝って、
彼のご飯へと降り注いでいた。

やっぱりすすむ君には、おかずが必要だった。
「おかずなしでご飯?そんなの認めない」宣言をした彼のことだから、
それは絶対的なことなんだろう。
おかずがなきゃ、ご飯は食えない。

「ちょっとしょっぱいけど、最高のおかずじゃないか」
すすむ君はご飯を噛み締めた。お箸は止まらない。

「涙」というおかずを ご飯と共に流し込んだ。

涙も、冷たいご飯も、悲しさも、悔しさも、絶望も、希望も、
不安も、期待も、幸せも、辛さも、
感じてること、思ってること、その何もかも全部、
全部飲み込んで、全部消化して、
全部、明日を生きる活力にして、

すすんでいこう。そうしてすすむ君からすすむさんになればいい。

それが大人になるということだ。











ごはんがすすむ君


すすむさん「涙が最高のおかずじゃないか。」



















その2、さかなくんの場合。



「なんと今日は、スペシアルゲストが来ています!!さかな博士の、さかなくんです!!どうぞ!!」
そういう、司会者の呼び込みと共に、
さかなくんはテレビカメラに囲まれて、驚異的なテンションで登場した。

話は朝にさかのぼる。
その日さかなくんが朝刊で見たテレビ欄にはこう書いてあった。

5:30みのもんたの朝ズバッ! 
▼みのもんたがほえる
▼未履修問題にみのもんたがほえる
     ・
     ・
     ・
▼まさかのハプニング!!さかなくん登場!!
     ・   


「いやいや、テレビ欄で名前出しちゃってるよ!
ハプニングでもなんでもねぇよ!!」
さかなくんは朝刊を見ながらそう呟いた、
だけど、テレビの世界では自分は無力だ、
それを重々わきまえていたから、彼はそれを誰に言うこともなく、
こうして、驚異的なテンションでテレビ画面に登場してきた。
こんな朝っぱらから。緊張で寝れなくて、徹夜してきたってのに。


「わー、さかなくんが登場するなんてー!!」

「いやいや、さっきあんたの楽屋に挨拶行きましたよ?」
口から真実が飛び出そうとしていたが、
さかなくんはそれになんとか耐えて、そして、喋り始めた。
「このハリセンボンって言う魚は針が~
これ以外に美味で~
わ~、もんたさんはすごいですね~」

仕事なんだとわかっちゃいるけど、
どうやら自分が何を目指しているのかわからなくなってきた。
一体自分はどういう風に人々の目に映って、
何のためにテレビに出てこうやってもう1人の自分を演じているのか。
ほんとの自分は変な魚の形した帽子なんか被らないし、
普段はギャンブルと多国籍パブが大好きな普通の青年である。
仕事だってテレビ以外にもあるし、収入だってそこそこのランクはある。
ただ自分が魚に誰よりも詳しくて、ちょっとだけ変わったキャラを演じれる。
ただそれだけでテレビ番組における一つのポジションとして必要とされ、
今、現にこうして、もんたとか、くだらない事しか言えないコメンテーターに、
初鰹について熱く語っている自分が居る。

「なんて馬鹿馬鹿しい!」

途中から何をしたのかさかなくんは覚えてはいない。
さかなくんには覚えては居ないかもしれないが、不運にもそこはテレビ番組だった。
テレビカメラに映ったのは、突然のさかなくんのどす黒い声、
そしてハリセンボンがさかなくんの手に血が出るくらいまで握られ、
もんたに向かってそれを投げつけたと言う映像だった。
夢うつつなぼんやりとした状態で、さかなくんは自分のしたことをわかっていないようであった。
けど事実、生放送で全国放送、テレビ用のでっかいカメラの前でさかなくんは、
もんたに向かってハリセンボンを投げつけたのだ。

すぐさま番組はCMに入って、場内は悲鳴に包まれた。
怒ったみのもんたがハリセンボンの隣で水槽に入っていたうなぎを投げつけようとしていた、
だけど、ヌルヌルしてつかめなかったのか、うなぎをあきらめて、
そのさらに隣の水槽に入っていた、
イカを投げつけてきた。ヤリイカだ。

「うわー」
そのヤリイカがさかなくんの頭に直撃して、
ぶつかった瞬間すぐさま気絶した。
気がつくとさかなくんは、セット裏でプロデューサー各位にボコボコにされていた。

「焼くぞ!!」
焼けるものならば、焼いてみるがいい。
「煮るぞ!!」
煮れるものならば、煮てみるがいい。
「大根おろし添えるぞ!!」
大根おろし添えられるものなら、添えてみるがいい。


罵声を浴びせられながら、もんたに対するとんだ無礼のお咎めをくらう。
あの時はぼーっとして何が起こったかわからなかったが、
今は自分が何をしたのかはっきりとわかるし、
何故そうしたのかも、しっかりとわかっていた。
確かに自分も悪かった、それは理解はしている。
不承不承、日本で一番忙しいみのもんたにハリセンボンを投げつけるなんざ、
無礼にもほどがあります、ましてや生放送である。

プロデューサー各位のブチ切れ様はわからなくもない。

彼らの怒りの鉄槌はさかなくんに浴びせられ続ける。
「もんたに何してくれてんだ!」
「スポンサーが今回の件で降りたらどうしてくれるんだ!」
「さかなだけに、ギョ(魚)ッとさせられたわ!」

ああ、ここはまるで、おさかな地獄。
さかなさかなさかな、仲間のさかなはどこにもいやしない。
殴られて、三枚におろされて、どんどんどんどん思考回路が鈍っていく。
「あ、ああ、も、もう駄目だ~!!」

ああ、ああなんということでしょう!!

さかなくんはその瞬間、被っていた魚の形をした被り物を脱いだのだ。
すると、どういうことだろう、
さかなくんの体の回りに、神々しいばかりの輝きを持った、
緑色のオーラのようなものが立ち込めてきた。
間髪入れずに閃光が迸った。

ピカッ!

「私をよくもコケにしてくれましたね。」
地響きと共に、さかなくんが大声を上げた。
「わたしが何故さかなくんと呼ばれているか、あなた方は知らない。」
奇妙な台詞をポツポツ吐きながら、さかなくんは何かを呼ぶようにして、
腕を振り上げた。
片方の手を太陽にかざすかのように、大きく上へ。
もう片方の手の平を、海に突きつけるように、小さく下へ。

ハリセンボン「こ、これは!!さかなさんの気・・・」
うなぎ「呼んでいる、さかなさんが、呼んでいる・・・」
ヤリイカ「いかなくちゃ、さかなさんのところへ、いかなくちゃ!!」

突然の光景。これこそテレビではないのか?
呆気にとられたプロデューサー各位の面々は、
視線の先にいる、得体の知れない人物が、
さっきまでヨワヨワとしていたさかなくんであることが未だ信じられずにいた。

さかなくんの興奮は留まる事を知らない。
「来てます!!来てます!!」
振り返れば、さかなくんの背中の後ろ、
数え切れんばかりの魚達が、群れを成して集まり、こっちへ向かってくる。
そして、魚達は、さかなくんの味方と言わんばかりに、
ギラギラとした闘志をその目に輝かせて、待機していた。

「冥土の土産にいい事教えてやろうか?
どうして僕が「さかなくん」と名乗っているか知っているのか?」

「・・・い、いや知らない・・。お前は、誰なんだ・・?」

「俺は、地球ではさかなくんと名乗らせてもらっているがな、実は、
海の中では、全ての魚を統括する、全知全霊の魚の帝王、
「さかなさん」なんだよ。」

「そ、そんな馬鹿な!?」

さかなさんは、その瞬間、全てを明かした。
自分という存在を、愚かな人類へしろしめした。

さかなさんと魚たちは、襲ってきたと思うと、居なくなっていた。
プロデューサーに危害を加えることなく、
さかなさんは、魚達と共に姿を消した。

その後のさかなさんを知るものはいない。

さかなさんは何のために日本でタレント活動を行ったんだろう?
どうして、地球人に姿を変えて、さかなくんとして、
魚について色々語っていたんだろう?

それほど偉大なる存在なのに芸能界に飛び込み、
下位のポジションに甘んじて我慢していたさかなさんは大人だった。

どこへ行ってしまったんだろう。
色々考えても結局は辿りつけない答えがそこにはあって、
僕らはさかなさんのこと、そうしていくうちに忘れてしまうんだろうな。














さかなさん


さかなさん「ハリセンボン投げつけて、ごめんな、もんた!」















僕らはごはんがすすむ君のように、
自分の救い様のない過ちを悔やんで、泣いて、それで一回り大きくなって、
さかなさんのように、
時には自分を貶めて、 媚びへつらいに応じなければならない。

いつかあなたも○○「くん」から、
○○「さん」と呼ばれ方が変わる日も来るかもしれない。

大人になればなるだけ、
くだらない失敗をすることが苦痛になって、
自分がどんどん嫌になっていって、やり場のない怒りが込み上げくる。
そのはけ口をなんとかして見つけることが出来たなら、
大人になることを受け入れる事もできるんじゃないだろうか。

大人になるにつれてわかってくるだろう世の中にある多くの理不尽な事、
それに甘んじなければならない、従わなければならない事もあるんだけど、
時々でいいから、思いっきりぶち壊してみるのもいい。

ずっと繰り返していく大人リズム。
いつまでも繰り返されていく大人リズム。

正直ばかりが救われるわけじゃない。
一生懸命が報われるとも限らない。
何が正しいのかわかったもんじゃない、が、

必ず誰しもが大人にならなくてはならないのでちゅ。



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■思ってるよりも悪いヤツだよ。多分。






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